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☆★☆ AMED RIOネットワークメールマガジン
★☆ 2020年07月08日号
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こんにちは。
AMEDのRIOネットワークに関する情報をお届けするメールマガジン
「AMED RIOネットワークメールマガジン」です。
どうぞよろしくお願いいたします。
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「研究公正に関するヒヤリ・ハット集」のコラムのご紹介
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本メールマガジンでご紹介しました「研究公正に関するヒヤリ・ハット集」には、
31のヒヤリ・ハット事例とともに、研究公正に関するコラムも掲載されています。
このコラムは研究倫理観の醸成に関するポイントがコンパクトにまとめられて
いますので、本メールマガジンで順次紹介してまいります(メールマガジン用に
一部改変して紹介いたします)。
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コラム「研究不正のトライアングル」
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横領などの経理での不正行為は、他人に打ち明けられない問題があり、
まわりの信頼を裏切るだけの機会を認識し、その行為は適切なものであると
正当化が定義されたときに起こるとされています(参考文献1)。
研究での不正行為も同様に(参考文献2)、論文数が必要、納期が迫っている、
などの認識されたプレッシャー(動機)があり、一次データは自分しか
もっていない、監視されていない、などの認識された機会があり、
結論はかわらないから、安全性には余裕があるから、といった行為が
適切なものであると正当化が定義されたときに起きると考えられます。
☆経理の不正
プレッシャーの認識(動機):お金に困っている
機会の認識:出納を任されている
正当化:社長は豪遊しているのに……
☆研究不正
プレッシャーの認識(動機):論文数が必要、納期が迫っている
機会の認識:一次データは自分しかもっていない
正当化:結論は変わらないから、安全性には余裕があるから
動機・機会・正当化のうち、どれか一つを排除すれば不正を防止することが
できます。しかし、動機は社会システム上、なくせない場合も少なくありません。
また、一次データはできるかぎり共有することが望ましいのですが、
限界があります。正当化できないようにすることは難しいように思えますが、
実は、気づきの機会をもてば十分に実現可能なのです(後日配信予定の
「ゆでがえる」、「倫理意識の成長」参照)。
参考文献
1.Donald R. Cressey: Other People’s Money
“A study in the social psychology of embezzlement”
2.http://www.rmd.nagasaki-u.ac.jp/kawailab/amed/about.html
※AMEDのウェブサイトではございませんのでご注意ください。
(関西大学教授 片倉啓雄、長崎大学准教授 河合孝尚)
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【編集・発行】国立研究開発法人 日本医療研究開発機構
研究公正・業務推進部 RIOネットワーク担当
【発 行 日】2020年07月08日
【お問い合わせ】rionetwork@amed.go.jp
【ホームページ】https://www.amed.go.jp/kenkyu_kousei/rionetwork.html
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